Geometrix Enterprise

UAV搭載型レーザスキャナマニュアル案 準則へ移行(雑感)

来年度、UAV搭載型レーザスキャナマニュアル案(無人航空機(UAV)を用いた公共測量|国土地理院 (gsi.go.jp))(以下、マニュアル案)が準則へ移行するにあたり、2023/2/6までパブリックコメントが受け付けられていました。
「移行」と述べたのは、マニュアル案の内容がほぼそのまま準則に格上げされる見込みのようだからです。
私もこの機に国交省へ意見具申するべく、老眼に鞭を打ち、改めてマニュアル案を精読いたしました。

 

皆さんご存じのとおり、現状のULSは測距精度10cm台~1cm級までバリエーションが豊富です。
そのため、私は論文・記事・講習会等を通じて、様々なシステムの精度や業務の要求事項等に照らし区分整理する必要性、システムの測距精度によらず精度管理の重要性を訴求してきました。
今回のパブコメにおいても同様のコメントをさせていただきました。
とは言えルールを変えることは容易ではありません。
今回、改めてマニュアル案を精読して、そもそもケースバイケースにも対応できる内容になっていることが再確認できました。

 

現マニュアル案に対し様々なご意見もあると思いますし、それがそのまま準則になることへの懸念を感じている方も多いと存じますが、ULSの一般知識・保有ULSの限界の把握は当然の素養として、それを踏まえ各精度管理の意図を理解した上で、業務の目的に照らし、作業仕様策定に臨めば、予算面・技術面など発注者との折り合いは付けられると思います。

 

パブコメの結果、準則がどのような形になるかはまだわかりませんが、個人的にはそれほど戦々恐々としなくてもよいのではないかと感じています。

 

いずれにせよ「測量データ=精度管理されたデータ」というプライドは堅持しつつ、引き続き適正な業務遂行と測量技術の普及啓蒙に努める所存です。

 

とりとめのない記事・雑感を最後までお読みいただき感謝申し上げます。

 

 

金井度量衡株式会社・Geometrix Enterprise
吉田雄一(写真測量学会認定講師)   拝

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